得難いもの
2017年は、Railsのコーチングのお仕事をさせて頂いた初めての年になりました
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この経験が毎週木曜4時間の3ヶ月に渡るコーチングの仕事を得るきっかけとなった。
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今日、3ヶ月と2週(延長分)のコーチングが終了。
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目の前の山を登りきったな、という感がすごい。
コーチングをしてみてわかったこと
- 予習
- コーチ側にこそ必要。
- 生徒側には必要ない(つーかしないほうがいい)。
- 復習
- コーチ側に必要。
- 生徒には必要ないかもしれない。
- フィードバック
- コーチ、生徒共に必要。
結論としては、「教える側こそ予習も復習も必要」ということ。
今回のコーチングは1 on 1だったので、生徒さんの特性も織り込みながらのコーチング。つまり、オートクチュールです。
何をどう教えるか(予習)、もっといい教え方はなかったか(復習)、教えた内容への生徒さんの反応はどうだったか(フィードバック)、それをしっかりじっくり見ていく。
仕事としてカウントされる時間以外の時間をしっかり取らないと、大変無様なことになるのでそれはそれは頑張って予習・復習をしました。
そして、回を重ねるごとに変わっていっている部分を見つけ、生徒さんに伝えていくフィードバックはとても大事。
やったことで何かが変わる、それが人間のやる気の源ですから。
できうる限り楽しく、できうる限りイメージを描ける説明で。
何でもそうですが、始まりは楽しくないと続かない。
楽しさや面白さを感じることができたからこそ、その先にある厳しさを受け入れることができるようになると私は信じています。
教えること = 情報の共有(シェア)
コーチングをしていて気が付いたのは、『教える』というのは生徒に一方的に説明することではなく、自分の中にある情報(=知識、経験)を生徒と共有するということなんだということでした。
イメージとしてはジェスチャーゲームのようなもの。
自分の中にあるRailsの知識・経験を相手が「あ!そういうことか!」って腑に落ちるまで身振り手振りで何度でも繰り返し伝えていく。
上から目線で情報を流すのではなく、同じ立場で自分が持っている情報を共有すること。
例えを使い、絵を描き、生徒さんが抱いたイメージを語ってもらい、自分の中にあるものと生徒さんの中にあるものを擦り合わせていく行為なんだなと、最初の数回が終わった頃に痛感しました。
私はまだ初級者の頃の痛みを覚えている
初級をようやく抜け出し始めた身だというのが、今回のコーチングには生きました。
- 「わからない」ということがどれほど不安で苦痛であるか。
- 初級者ほど細かいところを疑問に思いがちなのだけれど、上級者にその細かいところを「まだいい」とか「あとでわかる」とか言われて流されてしまうじれったさ。
- 上級者に質問をしてもなかなか欲しい答えが返ってこないもどかしさ。
- そもそも、どう質問をしたら上級者に自分のわからない部分を伝えることができるかがわからない情けなさ。
私はこれをまだ、バーチャルな痛みを胸に感じるほど覚えています。
プログラミングの世界(というかエンジニアの世界)というのは、パンピーからすると暗黙の了解が多く、抽象的で、専門用語に溢れている世界です。
そういう新しい世界に慣れつつ、かつ新しい知識を得て行くというのは、本当に大変なことだと思うのです。
それでも、恐らくは胸の痛みは薄れて行っているのでしょう。
いつか私も「いや、それを覚えてないのはまずいんじゃない?」とか苦笑しながら言ってしまうのかもしれない。
願わくばあのツラみを10分の1でも覚えておけますように。